栄養バランスを考える

ベジタブルベースのキャットフード

猫は本来、ライオンやヒョウなどと同じように肉食中心の動物です。
外で生活している猫の主食はねずみや昆虫などで野菜を食べることは滅多にありません。
しかし野菜に含まれる食物繊維やビタミン、ミネラルといった栄養は猫が生きていくためにも必要な栄養素です。

外で生活をしていたころの猫は、草食動物を丸呑みして食べることで草食動物の胃の中にたまっている野菜から微量の栄養分を摂取していました。
ですが、家で飼われることが多くなった現代では、そのような方法で野菜を摂取することができなくなりました。
まったく野菜を摂らなくなると、腸の活動が悪くなり便秘気味になり体調を崩す可能性があります。

しかし、猫の腸は、草食動物や人間と比べると極端に短く消化・吸収があまり上手ではありません。
野菜不足だからといって生野菜や野草をたくさんあたえると、消化が上手くできずに残された野菜が発酵をしてお腹が膨らんできたりします。
消化不良を起こして下痢や嘔吐をしたりする可能性もあります。
また、消化不良を起こすと整腸作用がうまくできなくなり免疫力の低下にもつながります。

そんなときに便利なのが“ベジタブルベースのキャットフード”です。
ベジタブルベースのキャットフードとは簡単に言うと野菜の入ったキャットフードのことです。
野菜入りのキャットフードは細かく野菜が刻んであるものが多く、消化しやすいように粉末状にしてある商品もあるので生で食べるよりも効率的で体調を壊す心配がありません。

また、野菜だけで作られているのではなく主原料の肉類を含んでいるキャットフードがほとんどなので、栄養のバランスを崩さずにあたえることができます。
その上、便秘気味の猫ちゃんに野菜入りのキャットフードを食べさせることで、体内に残った老廃物を排出して排便をスムーズにすることができます。
そして、何と言っても野菜以外の肉類を混ぜていることで野菜嫌いの猫ちゃんでも気にせずに食べてくれることが、飼い主さんにとってもうれしいメリットです。
外に出る機会がほとんどなく、家で飼われている猫ちゃんは特に野菜不足が心配されます。
肉や魚系のキャットフードばかりをあたえるのではなく、たまには野菜の入ったキャットフードをあたえるようにして体調を整えてあげてください。