栄養バランスを考える

食肉系キャットフード

猫の好物は魚と言うイメージが日本では定着していますが、砂漠で生活をしていた猫の祖先は狩りで仕留めた野生動物をメインに食べており、魚を食べることはありませんでした。
極端なことを言えば、肉と水さえあれば猫は生きていけるとも言えるのです。

最近では、猫が肉食であることも広まり、肉をメインに扱ったキャットフードも増えてきました。
キャットフードに使われる肉で一番多い種類が“鶏肉”です。
もともと野鳥を食する習慣のある猫にとって鶏肉は好みの味と言えます。

また、最近では鶏肉以外にも豚肉・牛肉・羊肉・馬肉・うさぎなど、さまざまな肉類を使用したキャットフードが多く販売されるようになりました。
馬肉には、必須アミノ酸やビタミンA・ビタミンEなどのビタミン類、鉄分・カルシウムなどのミネラル類などの栄養分を多く含み、低カロリーで低脂肪、高タンパクなことも特徴です。
そして、牛肉や豚肉と比べてアレルギーにかかりにくい特徴もあるため、ペットフード用の肉として最近注目を浴びています。
猫は肉食の動物だからと言っても、やはり、肉メインのキャットフードのみをあたえていては栄養のバランスが崩れる可能性があります。

特に缶詰などの一般食として販売されているキャットフードは、素材のみを活かした単品料理の場合が多いので栄養のバランスが偏りがちです。
もともと、狩りをして食す時には、獲物をまるごと一匹食べることになるので、肉だけではなく骨や内蔵、動物の胃に残された内容物などを一気に摂取することができました。
まるごと1匹の動物を食べることで、タンパク質以外に、ビタミン・ミネラル・カルシウム・酵素などを摂取することができたのです。
ですので、野生の猫は野菜を食べることがほとんどないので、草食動物の胃の内容物から野菜を摂取しているとも言われています。

缶詰などに使われている肉には、骨や内蔵が取り除いてあるものがほとんどなので、ビタミン・ミネラル・カルシウムの摂取が難しく、胃の内容物から食物繊維を摂取することもできません。
肉メインのキャットフードをあたえるときは、猫に合わせた栄養素をバランス良く配合している“総合栄養食”のキャットフードを中心にあたえるようにしましょう。
なので、中には肉よりも魚が好きな猫ちゃんもいますので、そのような猫には魚と肉がブレンドされたキャットフードをあたえると良いでしょう。