栄養バランスを考える

キャットフードは人間も食べられる?

一昔前までは“猫まんま”と言ってお味噌汁とごはんを合わせた食べ物を猫に与えている家庭が多くありました。
しかし、ペットへの考え方も以前とは大きく変わり、美味しくて栄養バランスの高いキャットフードを猫ちゃんに与えたいと考える人が多くなりました。
店頭で販売されているキャットフードを見ると、その多彩な種類に本当に驚かされます。
見た目も人間用の食べ物と引けをとらないほどに美味しそうに感じます。

大切なペットが美味しく食べられるキャットフードなら人間が食べても問題ないはず…と一瞬味をしたくなる気持ちにもなりますよね。
では、実際のところ人間がキャットフードを食べても問題ないのでしょうか?
一般的に市販されているペットフードの多くは、人間用に売られている食べ物よりも安価な商品がほとんどです。
一体なぜなのでしょうか?それは人間が普段口にすることのない材料がキャットフードには含まれているからなのです。

まず、パッケージの表示を確認してみて下さい。
そこに“副産物”や“副産物粉”と言った表示があるようでしたら人間が普段口にしない動物の部位や肉が含まれていることを意味しています。
これらには、鶏のトサカや爪、クチバシ、血液、内蔵など部位が含まれています。
また、ペットフードの多くには“4D”と言われる肉が使用されています。

4Dとは、“Dead:死骸”“Diseased:病気”“Dying:死にかけ”“Disabled:障害のある”という意味をもつ4つのDから名付けられています。
つまり、“死亡している・病気やケガをしている・死にかけている”と言った人間の口には決して入ることのない、廃棄処分をするはずの肉がペットフードには含まれているのです。
廃棄処分をするはずの部位や肉をペットフードに使用することで、ペットフードの価格を下げて販売することができているのです。

また、ペットフードには人間の基準を上回る合成添加物が使用されています。
たとえば、保存料として使われる“BHA(ブチルヒドロキシアニソール)”は胃がんなどの悪性の腫瘍ができる可能性を高めると言われています。
“BHT(ブチルヒドロエシトルエン)”は膀胱がんや甲状腺がんを発症させる可能性があると言われています。
その他にも、“プロピレングリコール”には赤血球を破壊する作用があり、“エトキシキン”にも発がん性があると言われているのです。
味も人間用の食べ物と比べ、かなり薄味に作られているので決して美味しいとは言えません。

これらの合成添加物や4Dの肉が使われていることを考えても決して健康に良い食べ物ではないことがお分かりいただけたかと思います。
では、そんな粗悪な食べ物を愛する猫に与えて問題はないのか?という問題に直面しますが、それはあなたの考え方によるかもしれません。
キャットフードにそんなにお金をかけることはできない…。
という方は安価なキャットフードを与えることもひとつの方法でしょう。

ただ、先ほどお話をした内容を頭の隅において少し考えて見てみて下さい。
もしも、愛する猫ちゃんのことを考えてもっと健康に良い食べ物を与えたいと考えるようでしたら、含まれる食材や添加物に注意をしてキャットフードを選ぶことが必要になってくるのです。